土地代が高いテーマパークと安いテーマパーク

ゴールデンウィークに遊園地やテーマパークへ遊びに行く方はいらっしゃいますか?
広大な土地に配置された、様々なアトラクションや夢の世界のような幻想的な建物などで、私たちを楽しませてくれる遊園地やテーマパーク。それらの中には、上場企業が運営しているものもあります。

上場企業が公開している有価証券報告書(有報)の【主要な設備の状況】という部分を見ると、主な事業所単位で抱えている設備や土地の情報を知ることができます。ということは、遊園地やテーマパークを運営している上場企業の有報を見れば、遊園地やテーマパークの設備に関する金額的な情報が分かるという仕組みになります。

今回は、そんな遊園地やテーマパークの情報から、いろんな場所の土地の値段を見てみましょう。
なぜ「土地」を見るかというと、会計のルール上、土地の値段は特殊な事情がない限り、買ったときの金額のまま帳簿や決算書に載ることになっているので分かりやすいからとご理解下さい。

まずは、株式会社オリエンタルランドの有報で東京ディズニーランド(&ホテル)の情報を見てみましょう。
東京ディズニーランド&ホテルの土地は837,259平方メートル。その帳簿価額は約197億円と記載されています。非常に高額に思えますが、1平方メートル当たりに直せば約23,500円。とてつもなく高い土地という感じではありません。
これはきっと、東京ディズニーランドが新たに埋め立てられて、まだ発展する前の場所に建設されたことと関係するのでしょう。後に建設された東京ディズニーシーも同じように計算すると、1平方メートルあたりの土地代は約53,000円と倍以上になっていることからも伺えます。

では、1平方メートル当たりの土地代が最も高い遊園地・テーマパークはどこで、その金額はいくらなのでしょうか。

東京近郊にお住まいの方は概ね推測できるかもしれませんが、有報で検索して分かる範囲で最も土地代が高い遊園地は、東京ドームに隣接した『東京ドームシティアトラクションズ』のようです。
運営する株式会社東京ドームの有報を見ると、東京ドームシティアトラクションズの土地の広さは7,344平方メートル。そして、その帳簿価額は約71億円。1平方メートル当たりに換算すると約97万円と、東京ディズニーランドの40倍以上です。

では、反対に上場企業が運営している遊園地・テーマパークのうち、1平方メートル当たりの土地代が最も安いところも一緒に見てみましょう。
有報で検索できる限りでは、株式会社エイチ・アイ・エスが長崎県佐世保市で運営している『ハウステンボス』のようです。敷地面積は114万1,000平方メートルで、東京ドームシティアトラクションズの155倍の広さを誇るものの、その帳簿価額は2億3,400万円。1平方メートル当たりに換算すると約205円。東京ドームシティアトラクションズと比較すると、4,700倍以上の差ということになります。

ただ、そのような安い土地である立地にも関わらず、ハウステンボスは平成26年11月からの1年間で約10億円の利益を生み出しています。これは、東京ドームシティ(東京ドームやホテルなども含む)の利益が約14億6千万であることを考えると、ハウステンボスのビジネスがいかに効率的かということが分かります。(ネットスクール株式会社 藤本拓也)

株式会社オリエンタルランド

株式会社東京ドーム

株式会社エイチ・アイ・エス

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