くら寿司を出店するのにはいくら必要?

間もなく1年を迎える「有報つまみ食い」ですが、昨年末に執筆した「北陸新幹線の新車っていくら?」という記事が今のところ、最大の反響を頂いたようです。普段、目にするものの値段って、やはり気になるようですね。
という訳で、この続編として、今回は「回転寿司」のお店そのものについて見ていきましょう。

回転寿司店を出店するのに必要な金額の情報が記載されている会社のうち、今回は『くら寿司』を運営する株式会社くらコーポレーション(以下、分かりやすく「くら寿司」とします)の第20期(平成26年11月1日 ‐ 平成27年10月31日)の有価証券報告書(有報)から、読み解いてみましょう。

有報の【設備の新設、除却等の計画】という部分には、「重要な設備の新設」という情報が掲載されています。
第20期のくら寿司の有報では、平成27年10月31日時点での出店計画に対する情報となっています。

これによると、平成28年10月までに西日本で12店舗、東日本で6店舗の計18店舗を出店する計画があることが分かります。
これにより増加する客席数は3,582席。平均すると、1店舗あたり200人近くが座れる、かなり大きな店舗を出店することがうかがえます。

この18店舗の新規出店に対して見込んでいる、投資予定金額というのも有報には記載されているので、その金額と店舗数から、200席の客席を設けた回転寿司店を1店舗出店するために必要な投資額が分かりそうです。

地域差をなくして、西日本と東日本の投資予定金額を合計するとおよそ34億円。これを新規出店予定の18店舗で割れば、1店舗の出店に対する投資額が1億9,000万円であるという計算になります。

では、仮に2億円かけて新規出店して元が取れるのかも、一応確認しておきましょう。

有報の【業績等の概要】によれば、平成27年10月31日現在の店舗数は国内外合わせて375店舗だそうです。
375店舗での年間売上高が約1,053億円なので、1店舗あたりの年間売上高は2億8,000万円ほど。1ヶ月当たりでは単純計算で2,300万円強なので、8ヶ月ほどの売上高で出店に必要な金額は賄えそうです。

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p style=”text-align: right;”>もちろん、売上高からは材料費や人件費なども賄わないといけないため、単純に8ヶ月間の売上高で完全に回収できる訳ではありませんが、近所にくら寿司がオープンしたら、8ヵ月後に「そろそろ出店費用が回収できた頃かな…」なんて考えられるかもしれません。
他の回転寿司チェーンを営む上場企業の有報にも、同様の情報を載せているものがありますので、同業他社でどちらの方が出店費用を賄える期間が短いかを比較しても面白いでしょう。(ネットスクール株式会社 藤本拓也)

株式会社くらコーポレーション

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