『レンタルDVDショップにあるDVDは全部でいくら?』

DVDイメージ

そろそろ梅雨の時期。せっかくのお休みも雨が続くと、なかなか出かける気分にならないものです。

そんなとき、近くのレンタルDVDショップでDVDを借りて、気になっていた映画やドラマを一気に観たい気分になりませんか?

という訳で、今回は有価証券報告書(有報)を使ってレンタルDVDについてちょっとした計算をしてみましょう。

今回見る有報は、「ゲオ」を運営する株式会社ゲオホールディングスの第26期(平成25年4月1日 ‐ 平成26年3月31日)の有報です。この中の『連結貸借対照表』を見ると、有形固定資産の中に「レンタル用資産」という項目があることに気付きます。平成26年3月31日時点の金額を見ると、総額で約1,050億円。これが、会計の世界でいうところの“取得原価”、ざっくり言えば「いくらで買ったか」を示す金額です。

ちなみに、その下に「減価償却累計額」と「純額」と書かれているものもありますが、減価償却累計額960億円の方は時間の経過(流行遅れ)や使用に伴う価値の減少分を表すもので、その金額を取得原価1,050億円から差し引いて、帳簿上に記録されている価値(純額)の90億円弱を示すという記載になっています。ただし、こちらは今回の話では使わないので、おまけ程度に見ておいて下さい。

さて、本題に戻って同じく平成26年3月31日時点の「ゲオ」の店舗数を探してみると、有報の「業績等の概要」に1,274店舗と書かれています。ネットレンタル分など実際の店舗には無いものがあるかもしれませんが、それを無視するとしたら、各店舗にあるレンタル用資産の取得原価は単純に割り算すると約8,200万円。平均的な「ゲオ」と同じ品揃えでレンタルDVDショップを開くとすれば、レンタル用のアイテムを揃えるだけでこれくらいの金額が掛かるかも?ということが、有報の記載から推測できます。

ちなみに、「ゲオ」でレンタルされているものの代表例はDVDとCDですが、有形固定資産として計上されているのはDVDだけのようです。このことは『注記事項』の中に「レンタルCDについては、購入時に一括償却する方法によっております。」と書かれていることから分かります。難しい書き方ですが、端的に言えば「CDは資産として取り扱っていない」ことを意味しています。したがって、先ほど計算した“約8,200万円”という金額の中にもレンタルCDの分は含まれていないことになります。レンタルCDも揃えることを考えれば、もっと資金が必要ということになります。

ずらっと最新映画から不朽の名作、知る人ぞ知るマニアックな映画まで、多種多様なDVDが並んだレンタルDVDショップ。今度実際に足を運んだ際には、びっしりとDVDを棚に並べるためには相当の金額が必要なことを思い出してみてはいかがでしょうか。

(ネットスクール株式会社 藤本拓也)

株式会社ゲオホールディングス

関連記事