『ユニクロと宝石、どちらがお買い得?』

指輪イメージ

この季節「夏物の衣料をユニクロで」という方は多いかもしれません。一方、中には「ジューンブライドに向けて、結婚指輪を買わないと」という方もいらっしゃるかもしれません。

いずれにしても「良いものを安く手に入れたい」というのは誰しも同じですよね。

そこで「お買い得」という話になるのですが、実は、会計上、「お買い得」というのはあり得ないのです。というのは、会計上「手に入れたモノの金額は、それに対して支払った金額とする」というルールがあるからです。

たとえば同じモノでも、10万円支払って買った人にとっては10万円のモノですし、8万円で買った人にとっては8万円のモノになるので(精神的な喜びは別ですが)、安く買ったからといって「買って得をする(利益が出る)」なんてことは、基本的にはありえないのです。

でも、そこで話が終わってしまっては面白くありません。なんとかして、「お買い得」だと思える情報を見きわめられないのか。

そこで登場するのが、売価1円に対して原価がいくらかかっているのか、つまり原価率(原価/売価)です。これが高いモノの方が、より原価がかかっているもの、つまりお買い得、というよりもむしろ「お値打ち品」ということになります。

さて、そこで衣料品を製造・販売しているユニクロとジュエリーを製造・販売しているツツミの原価率を、有価証券報告書で確認してみましょう。

まず、ユニクロを運営する株式会社ファーストリテイリング。ここは、売上の約半分を海外で稼いでいるとのことで、その原価率の影響がわからないのですが、平成26年8月決算の連結ベースで49.4%。これに対して、株式会社ツツミの原価率は平成26年3月決算の個別ベースで48.8%。

どちらも原価率自体はそれほど変わりません。言い換えれば、ユニクロで買ったTシャツと彼からプレゼントされた結婚指輪も、かかった原価は同じくらいということになります。

意外な気もしますが、これが有価証券報告書から分かる事実ということになります。

みなさんも身の回りにあるモノの原価、ちょっと気にしてみてはいかがですか?

(ネットスクール株式会社 桑原知之)

株式会社ファーストリテイリング

株式会社ツツミ

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