眼鏡とコンタクトレンズ、原価が安いのは?

新年度を控え、進学や就職を機にイメージチェンジをする方をよく見かけます。
その中で、髪型などとともにインパクトがあるのが、「眼鏡からコンタクトレンズ」へのイメージチェンジです。

筆者はこれまで裸眼で過ごしてきたので、実のところよく分からないのですが、眼鏡とコンタクトレンズの両方に一長一短があるように思います。
それを延々とこのコラムで書いても仕方がないので、有価証券報告書(有報)で分かる情報として「原価」に着目して眼鏡とコンタクトレンズを比較してみたいと思います。

今回のコラムで見る有報は、株式会社メガネスーパー(以下、「メガネスーパー」)の第39期(平成26年5月1日 ‐ 平成27年4月30日)の有報です。

メガネスーパーは全国に約300店舗を構える、眼鏡・コンタクトレンズの小売チェーンの大手企業です。
メガネスーパー自体が眼鏡やコンタクトレンズを製造している訳ではなく、メーカーから仕入れたものを消費者に販売しているので、今回のコラムで扱う「原価」は、あくまでもメガネスーパーで販売されている眼鏡やコンタクトレンズがいくらで仕入れられたものかを指すものとします。

有報の【生産、受注、販売及び仕入の状況】では、第39期の商品種類別の販売実績と仕入実績が記載されています。本来、仕入れたものが全てその期に販売される訳ではないのですが、在庫が極端に増えたり減ったりしている様子もないため、仕入れたものをその期で販売したと仮定して、種類別の原価率(=仕入金額÷販売金額)を求めてみましょう。

《メガネスーパー商品種類別原価率》
 ○眼鏡フレーム
販売金額:42億3,855万円、仕入金額:10億5,348万円 ⇒ 原価率:24.85%
 ○眼鏡レンズ
販売金額:43億909万円、仕入金額:11億3,277万円 ⇒ 原価率:26.29%
 ○サングラス
販売金額:3億2,070万円、仕入金額:1億3,562万円 ⇒ 原価率:42.29%
 ○コンタクトレンズ
販売金額:39億9,052万円、仕入金額:19億6,203万円 ⇒ 原価率:49.17%
 ○コンタクトレンズ備品
販売金額:1億466万円、仕入金額:7,021万円 ⇒ 原価率:67.08%
 ※株式会社メガネスーパー第39期有価証券報告書をもとに作成

この情報だけ見ると、眼鏡はフレームとレンズを合わせて原価率はおよそ25%、コンタクトレンズの原価率は約50%と倍近い差があるので、買い手からすると「コンタクトレンズの方がお得?」と思うかもしれません。 ただ、小売業でいうところのこの原価には、お店の従業員に対して支払われる人件費や各種機材に掛かるコストが含まれていません。 コンタクトレンズのうち特に1dayタイプなどは消耗品に近いもので、2回目以降の購入となると眼鏡を買うときに比べて店員さんの手間や店頭の機械を使うこともないでしょうから、その分、メガネスーパーにとっては仕入原価以外のコストを必要としないため、相対的に高い原価率でも商売が成り立つということでしょう。

同じ理屈はサングラスにも当てはまりそうで、度が入っていないサングラスの販売に関しては、度入りの眼鏡と比べてお客様に手渡すのに必要な作業が少ないために、高い原価率となっているのでしょう。

この春、眼鏡からコンタクトレンズに切り替える予定の方は、店頭で買うまでのプロセスの違いから、原価率の違いを感じてみてはいかがでしょうか。(ネットスクール株式会社 藤本拓也)

株式会社メガネスーパー

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